Medical show and Business expo 2008 レポート

5月28日から31日にかけまして、東京国際フォーラムにてMedical show and Business Expo 2008に参加してきました。今回はそのレポートと学んだことについてご報告します。

参加しました医療系展示会では主にハードウェアの展示が多く、ソフトウェアを公開されていブースは私たちを除いては一社しかありませんでした。
ですので、今回のコラムは技術的な内容ではなく、展示会におけるプレゼンテーションでの成功点と失敗点を私なりにまとめてみました。

これらの点を次回以降の改善点、また対策としてみていただければ幸いです。

まず失敗点、不評だった点についてまとめます。

失敗点

・不自由な日本語
最初に問題となったのは、あまりにも不適切な日本語でした。
技術者同士、もしくは友人として技術を解説する場合と異なり、常に敬語、わかりやすい言葉の選択をせまらられた際、とたんに日本語が不自由になります。
最初の3人のお客様にご解説をする際、先輩のヘルプを求めるといった始末でした。

それ以降は次第に頭もまわり、発言で詰まることはなくなったのですが数人のお客様に不明瞭な説明を行い、先輩にも迷惑をかけてしまいました。
少なくとも3度、実際にお客様にご解説するシミュレーションを行うことが必須です。

・まぎらわしい展示品
次に問題となったのは広報用のプレートでした。
馴染みがあるお客様はご理解いただけたのですが、小さい文字・ルーペというプレートから目に関する医療だと勘違いされたとご指摘をいただきました。
コンテンツとしては価値があるデザインも、場所を選ばなくては勘違いを生みやすいため注意が必要です。

・欲張った説明
解説が慣れてくるにつれ問題になってきた点が、欲張りすべてを解説しようとする姿勢です。
私たちはそれぞれのプロジェクトに対し理解があるため、短時間で全てのコンテンツを紹介できている、と考えていたため、お客様の理解する暇を奪ってしまっていました。
それに気づいたのは、駆け足で映像にあわせて説明を行った際のことでした。
注意すべき点は、お客様の表情、声、視線などです。

これに注意をしつつご解説を行ったところ、余裕をもったお話をすることができるようになりました。

次に重要点、成功点についてまとめます。

成功点

・積極性とキーワード
まず重要だと感じたことが積極性・キーワードについてです。
ブースの前を通られるお客様は、よほどの大ブースでない限り一目でこちらの展示品を認識されることは困難です。
そのためパンフレットなどを配り、認識していただくのですが、今回は3つのプロジェクトということ、また機材を持ち込み実践できないこと、などからパンフレットを渡すだけでは不十分でした。

そこで以下のようなキーワードを用いてお客様の注意を引くことにしました。

これらの単語はお客様に少しの興味と面白さをご理解いただく点で大変有用でした。
つまり、プロジェクトとして出展する内容のキーワード(一般的な言葉、面白さを含む)を頭にいれておくことが重要となります。

またプロジェクトの内容とは関係ない展示品も重要ということに気づきました。
写真をごらんください。(*写真を取り込み中です、少しお待ちください)

左側、豚の着ぐるみのディスプレイです。
こちらは10~30代の女性の方、大学生の方に大変受けがよく、このディスプレイから派生してお話を聞いていただくことができました。

左手前、社長の名刺とアクセスカード
デザイン、点字もある親切さがよいのですが2枚あるためどちらをお渡しすべきか悩むことが・・・。

右奥、AR用カタログ
こちらは主に医療最前線でご活躍なされている方にご好評でした。
ARの実装方法、機能、使い方を解説する際、また見た目のインパクトもありました。

右側中央、chumby
小型ディスプレイに興味があられる方、chumbyをご存知の方、かわいさを求める方にご好評でした。
豚型ディスプレイから話を持っていくこともできたため、使いやすいのですが、映像サイズが小さいため、詳細解説は難しいといった問題点もあります。

右側手前、ブース用パンフレット
今回は立ち位置がブース左側だったため、このパンフレットを取りに行くと豚型ディスプレイを隠してしまうといった問題がありました。
よって常に6,7枚携行しお客様に見えやすいよう持ってみました。

・展示内容以外の理解
メディカル系のエキスポはあまり出展経験がないため、頻繁にお客様よりどういった会社なのか、とお尋ねされることがありました。
その場合はまず、本来の業務をお伝えし、加えて今回メディカル系ということで3Dを前面に押し出した展示をしております、とご説明することで、出展した内容以外のお仕事をいただける可能性があります。
今回のエキスポではWebシステム設計を依頼していただきましたり、展示物以外の話でも盛り上がる場面が 多々ありました。
これにより、普段の業務をよく理解しておく必要性を感じました。

・会話技術を盗む
社長や、人が多く集まっているブースの説明を聞いていると私がご説明する内容以外に、さらに幅広い位置からのご説明をされていることに気づきます。
それらがお客様を長い時間ひきつけ、余裕を持って全てのプロジェクトを解説できることにつながっているようでした。
プログラムコードと同じようにうまい人の技術を盗むことは重要です。

結び

今回のエキスポでは技術的な利点だけではなく、プレゼンテーション、営業的な利点も多く得ることができました。
これらはマシンと向かい合っているときには経験できず、また学生である私にはほとんど味わったことがないものです。
次回以降のエキスポにはこれらを元に準備をすすめ、また会場で更なるプレゼンテーション能力を得たいと思います。
それでは、つたないレポートでしたがこのあたりで。

担当:松浦